■ 鶴岡八幡宮
 頼朝に追われる義経と雪の吉野山で涙で別れ、やがて捕われの身となり鎌倉に送られてきた静御前。
その優美な舞を一目みたいと、頼朝は何度も所望するも静御前は断り続けます。
業を煮やした頼朝は、妻の政子、娘の大姫とで鶴岡八幡宮詣でを企画、この参拝に合わせて奉納の舞を
披露するよう命じます。
 舞は、順調に進行して行きますが…
静が歌詞に無い歌を披露する。その中身は本来、鎌倉
幕府の繁栄を祝うところ「逆賊」義経を慕う歌であった。
とらわれの身でありながら頼朝に屈せず義経への思い
はいつまでも変わらないという自らの心情を命がけで
歌い舞ったのでした。
 これには、頼朝が激怒。しかし、以外にも妻・政子と
娘の大姫がかつて自分が経験した悲しみを思い出し
涙して頼朝をとりなしたのであった。
頼朝が愛する女たちの慈悲により静御前はお咎めなし
となりました。

吉野山 峰の白雪踏み分けて
   入りにし人のあとぞ恋しき

 吉野の山で深く積もった白雪を踏み分けながら消えていった人よ。
私は今でも義経様あなたのことだけが恋しいのです。


しづやしづ、しづのをだまき繰り返し 昔を今になすよしもがな
 「静や静」と義経様あなたは繰り返し呼んでいましたね。まるで、糸を巻く「おだまき」のように。そんな昔のことが今であったなら良いのに。
 ↑写真、上が「舞殿」と本殿。

実際に静御前が舞ったのは、写真右上の若宮(下宮)
の回廊と言われています。


→若宮大路の段蔓と呼ばれる参道。


 若宮大路に並行して通りがあり、小町通りと呼ばれ
お土産屋さんなどが並んでいます。