■ 粕壁(春日部)   埼玉県春日部市
新暦1689年5月16日、芭蕉と曾良は粕壁宿に宿泊する。(奥の細道の記述では草加に宿泊したように見える)

 ○ 宿泊候補 東陽寺
 今回(2010.12.19)千住を出発して最初の宿泊地と曾良日記に記された粕壁宿(春日部)を訪問しました。 
宿泊した場所ははっきりせず、二箇所が伝えられています。最初は東陽寺です。   Map
東武伊勢崎線・春日部駅に下車し、駅前通を2つ目の信号を右折(東)し、国道4号線との交差点まで目指します。
 
 春日部は、TVの「クレヨンしんちゃん」が住んでいると言う想定の町だったのですね。
歩道やマンホールの蓋に藤の花が描かれています。駅前通は藤の花祭りが開催されるようです。
 県道10号線には「粕壁宿」の表示が見られます。
道路の向い側には旧家田村本家です。
 その前に道標が有りました。「東西い八つき(岩槻)、北日光、東江戸、右之方陸羽みち」と刻まれている様です。
 国道4号線との交差点・一宮交差点の手前に「東陽寺」があります。
 山門の右側に「伝 芭蕉宿泊地」の石碑がありました。
 本堂の階段の右手には、曾良日記の記載文「廿七日夜 カスカベニ泊ル 江戸ヨリ九里余」と、芭蕉と曾良の絵が
刻まれています。 平成元年に奥の細道紀行300年を記念して建立されたようです。
 東陽寺の本堂。 境内には「笑う少女」や観音さん、地蔵さんが配置されご住職のお人柄が偲ばれます。
 ○ 観音院
 国道4号線を北上すると、もう一つの宿泊候補地「小渕山観音院」があります。  Map
直接向かうよりは本の少し楽そうなので電車で北春日部駅まで移動して向かいました。
北春日部駅から東進し、国道4号線に出てから程なく観音院に到着です。右上の写真は仁王門。
 仁王門を潜って参道を進むと左手に案内板がありました。
その左手に三角形の石碑がありますが「毛のいえば唇さむし秋の風」の句の碑です。
 この観音院、お参りするときは神社と同じく2拍手します。入口に拝礼の仕方がありましたので参考まで。

観音院の正しいお詣りのしかた

当院は近隣唯一の神仏習合の祈願所です
一、まず大鰐口を鳴らします
二、階段を上がりお賽銭をして 二拍 合掌いたします
  合掌の時に願いごとをお唱え下さい
三、回廊を左から回ります 天井の唐獅子十八体が清浄にいたします
四、正面に戻り再び二拍 合掌してご参拝が終わります
  小淵山観音院