■ 松阪市 /三重県       古い町並み散策
  
 『松阪牛』で名の通った松阪。戦国時代末期(1588年)に蒲生氏郷がつくった城下町である。
江戸時代には紀州藩領となり城主不在となるも、お城を警護する『御城番(ごじょうばん)屋敷』が設けられその跡が
残る。
江戸時代、商人の町として繁栄し、三井・小津・長谷川・長井・殿村等の豪商は江戸時代前期には江戸・京・大阪に
出店を構えるようになる。松阪商人の江戸店の拠点は日本橋近辺、特に大伝馬町1丁目辺りで松阪木綿を商った
様です。
 小津家は、江戸では紙店・木綿店を営み、江戸店を持つ松阪商人の筆頭格に上げられたほどの豪商で、その跡地
は現在『松阪商人の館』として公開されています。
 館内のガイドさんの話によれば、お伊勢参りで松阪に宿泊する人数は、5000人ほどで旅籠に宿泊できずに阪内川
にかかる大橋(↑)に野宿する者も多く、お隣の三井家と交代で炊き出しを提供していたとの事でした。
何と、三井家では路銀まで与えていたらしい! これが、松阪商人の心意気ですとガイドさんが言っていました。
松阪商人の館の奥に有る内蔵と前蔵。 三井家発祥の地
 魚町の木綿問屋・長谷川邸。蔵、うだつ、写真では見えませんが虫籠窓、千本格子がある佇まい。
 魚町通りの古い建物有る町並みと、本居宣長の旧居宅跡。
 松阪城跡東側にある『御城番屋敷』跡。現在も住民がおり非公開。道路に面しては所謂長屋ですが、上から見ると
それぞれ個別の屋根が連なっていることから玄関を入ると別建てになっているように見えます。
 この生垣が美しい。  殿町(旧同心町)。幾つか武家屋敷が残るとのことです
が、門構えの立派な家が有りしっとり落ち着いた感じ。