■伊勢街道 市場庄(旧三雲町・現松阪市) 古い町並み散策
 東海道の、日永追分(四日市市)で分岐しほぼ伊勢湾沿いに津、松阪と南下し伊勢へと至る街道が伊勢街道です。
松阪市の北、六軒宿と松阪宿の間に成立した集落が市場庄で、農業を営みながら旅人にお土産や、旅行用品を販売
していた。街道は緩やかに左右に湾曲しながら続いており往時の面影を残しています。
街道沿いの家並みは、伊勢神宮が平入りなのに対してこれに遠慮して、切妻作りの妻入り(屋根の三角形側に入口を
作る形式)の家並みになっている。
  2007.7.16、ここを訪問しましたが時間の節約・体力温存の為にJR松阪駅からタクシーで往復しました関係で、
南側から市場庄の町並に入りました。最初の訪問場所は、近鉄・松ヶ崎駅近くの『舟木家の長屋門』。 ( Map )
舟木家は、南北朝から室町・江戸時代を経て今日に続く名家とのこと。
 この一帯は未だ市場庄の町並に入ってはいませんが、噂の妻入り住宅が見られます。
 そして、市場庄の町並の南側に到着です。
家並みには、昔の屋号がかけられている。このお宅は、南の端なので『南出』。
 市場庄の真ん中辺り『いちのや』(右手の家)。「格子戸の会」の皆さんの手で空き家を活用して活動を行っている。
町屋造りの建物内部も見ることが出来るようですがこの日は休館でした。  ( Map )
道に面した屋根の下には垂幕板が付けられていて、(豪雪地帯で雪除けの為に張り出す屋根状のものと同じ名前である「雁木」とも
呼ばれているようです)
。日除け、雨の吹き込み除けになっています。
 付近の光景。
 そして、三渡川の橋のところにある「六軒の追分」に出ました。
三渡とは、伊勢街道に三つの渡しがあったことから名付けられたとか。左手(西)に向かうのは奈良へと続く初瀬街道。
 橋の反対側には常夜灯もありました。
ここまでが、当初予定したコースでしたが、常夜灯を撮影しているとタクシーの運転手さんが『この先に一番大きい
常夜灯が有りますよ』と言うので向かいました。
 JR六軒駅の少し北側に有る月本追分。『右 いがご江なら道』、『右 さんぐうみち』、『左 やまと七在所順道』の表示
が有り、伊勢街道最大の道標で高さ3.1mあります。1862年建立。右手(西)に向かうのが奈良街道。南に向かうのが
参宮道=伊勢街道。近所のおじさんが草取りをしています。地域の方々に守られているのですね。 ( Map )
 左上の写真の常夜灯は明治2年の建立。これもかなりでかい。