■ 足助(愛知県豊田市) 塩の道
 東海地方随一の紅葉スポット『香嵐渓』に行きました。
ここ、豊田市足助(あすけ)を通る現在の国道153号は江戸時代には
三州街道(※ 別名:伊那街道、 中馬街道)と呼ばれ、三河湾で採
れた塩を信州や美濃地方へ運びました。『塩の道』と呼ばれるゆえん
です。
 香嵐渓の巴橋のところ西町から北進し、落合橋を渡って旧道の「中
馬街道(※)」へ出ると馬頭観音と、芭蕉碑がありました。
芭蕉がここを通ったのかな? と思いましたが、どうやらそうではなく
て俳人が人馬の通りの多いこの地に数ある芭蕉の句の中から馬に関
係のある『馬おさへ ながむる雪の あしたかな』の句でした。
 写真右上の橋が、巴橋でその向うが紅葉スポット・香嵐渓です。
 手前の川沿いに「古道・中馬街道」が西町に続きます。


(※)京都と江戸を結ぶ中山道の脇往還として、中山道塩尻宿から
分岐し伊那谷を下り杣路峠を経て三河足助を経由し岡崎に至る道。

(※)『中馬』は、賃馬の転訛であるが、宿で馬を乗り継ぐ『伝馬』と違い、
街道を通じて馬を変えない方式で、伝馬と比べると、運賃とスピードが
違ったそうです。足助がその馬の供給地だったようです。

 ↑↓ 香嵐渓に近い西町入り口付近の景観
 
 江戸末期の宿屋・「玉田屋」。現在も旅館を営業しています。
 西町の町内を通る2本の通りの北側の通り  横断する通りの景観
 ここの古い町並みでは、お雛様の季節には各家々で古くからの雛壇を飾り、玄関口を開放し観光客にも見せてくれるそうです。

 今回は、香嵐渓の紅葉狩りに来ましたが、古い町並みについての事前の調査が全く無かったのと、うかつにもバスの集合時間を1時間
勘違いして(本当は、もう一時間有った!)いた為、西町だけを駆け足で回りました。 西町の東側に新町・田町と見所が有ったようです。