■ 高岡市/富山県  その1
 「近世高岡の文化遺産群」として世界文化遺産への登録を目指す高岡市。
平成19年7月21日から平成19年11月4日間の土日祝日にこれらの遺産を巡る循環バスを運行していました。
9月23日、高岡市を散策しましたのでこのバスのコースに沿い(万葉線利用しての伏木地区も含む)ご案内します。
 コースの見所の一番目は、国宝瑞龍寺です。
写真左は、重要文化財・総門。 中に入ると1645年創建、1820年に再建された国宝の山門が見えてきます。
 瑞龍寺は加賀二代藩主前田利長公の菩提を弔う為に三代藩主利常公によって、約20年間をかけて1663年に完成。
江戸初期の禅宗寺院建築として高く評価されている。
 入場した時に偶々お坊さんのガイドを受けることが出来ました。
   
写真左は禅堂、写真右は大庫裡(重文)。四周を回廊で結んでいる。中は珍しく芝生で覆われていました。
 1659年建立の仏殿(国宝)の屋根は鉛板で葺かれている。
 回廊の内部。内側と外側の鴨居の高さが違いますが、内側は窓を開けて有ると、何処からも仏殿を見る事が出来る
高さに計算されているとの事です。 高さが違っても違和感が無いように設計したのは、名匠・山上善右衛門嘉広。
建物全体の全体に計算し尽くされた工夫があるそうです。
 法堂(国宝)  利長公の石廊。全部で前田氏5氏の分骨廊が有る。
 仏殿の内部。名匠・嘉広が最も心血を注いだ力作で、総欅造り。
ご本尊として中国明代の釈迦・文殊・普賢の三尊がまつられています。
   
 お堂の大きさに比べて、仏像は極めて小さい。
仏像の後ろの欅の壁は、わざと色違いにしてあるそうです。
また、手前の階段は、見る人の「目の位置」の最上段の側板だけが、「目」とも「蓮台模様」とも見えるような木目を
活かして使用している。
 これらは、見る人それぞれによって、夕焼けに浮かぶ釈迦に見えたり、心の中を覗き込まれる様に見えたりとする
との事で、それで良いのだそうです。いかにも禅寺らしい感じがします。
 瑞龍寺から、前田利長公の公墓所までの間は、「八丁道」と言う石畳の道が有ります。
写真の一番上も、この八丁道です。   写真右上:前田利長公の公墓所。