■ 「君の膵臓をたべたい」のロケ地と簡単なストーリー 
   
 京都、伏見であい橋。
 
二人の通学シーン、及び、ヒロイン桜良の最後のシーン。
  今回のツアーで飛行機から見た琵琶湖。手前の橋は琵琶湖大橋。
桜マークがこの映画の二人の居住想定場所、滋賀県東近江市。(最寄り駅
 近江鉄道八日市駅) 、学校(
🏢)は彦根市・滋賀大学近辺。
   
 2018.11.3~4、福岡・佐賀・熊本県の3県を2日間で巡るツアーに参加しました。

偶々、TVで表題の何ともインパクトのある映画が放映されましたので見たら

今回ツアーで訪問した太宰府天満宮を二人で訪れる内容だったので
印象深いシーンをロケ地探訪的に纏めてみたものです。 
  
  この映画のキーワードは、
①「膵臓をたべたい」…  物理的な膵臓ではなく、お互いが抱く「自分とは違う相手の性格なり人格の素晴らしさ」
                を表しているのだろう。
  
②「桜」…         ぱっと咲いてぱっと散る儚さを原作者は見ていたのだろう。
              映画では、映像としてもストーリーとしても印象的な取り扱いをしている。
              二人の物語は、二人が付き合い始めて、たった二か月位の短さで終了する。
 
③「出会い」…      天真爛漫なヒロイン桜良は、見た目と違いかなり深読みしている。
             『偶然の出会いで無く、お互いの生き方が二人を出合わせたんだよ』
 
             映画のロケ地としては、①通学路と桜良が命を落とす京都の「伏見であい橋」と
             ②初めての二人の旅行地・博多の「博福であい橋」がロケに使われている。
   
  タイトルの「君の膵臓をたべたい」をヒロイン桜良が初めて口にしたのは、
【僕】こと春樹が、クラスメート桜良の「秘密を共有」して間もなくのことだった。
図書委員長だった春樹の気を引こうと桜良が図書委員に立候補し図書室に来るようになって付き合いが始まる。
 
 もっとも、最初は春樹にとって邪魔な新人図書委員だったが。

 この時の桜良の「膵臓をたべたい」の意味するところは、
春樹がどう反応するのかと、友達も作らず一人で生きている春樹に対する憧れが、
そう言わせたのかもしれない。(勝手な解釈)
 
 
 ◇九州到着
   
 高校の図書室内で、春樹が桜良に『短い命の時間をもっと有意義に使ったら良いのに・・・』と  
言ったことに応じ、桜良が死ぬまでにしておきたい「男の子と旅行」に春樹が付き合うことになる。
 
 他人に秘密にしていた「膵臓の病」を春樹に知られたが、
だからと言って彼女に特別な態度では無く、今まで通り普通に対応してくれたのが春樹。

 彼女の両親でさえ何とかその場その場を取りつくろうようにしている状況の中、
ましてや親友、取り巻きのクラスメイトに本当の事を言えないと言う制約から解放され、

「膵臓」の話題も話せる「仲良し君・春樹」と旅に出たかったのだろう。
   滋賀県の琵琶湖東部の居住地から在来線の列車に乗り、米原か京都で新幹線に乗って
12時過ぎに博多到着。
 
 今回、ツアーで太宰府天満宮を参拝したが、価格の安いツアーであったので
熊本市内のビジネスホテルに宿泊。
夕食も自由だったので、私の初めての九州新幹線乗車体験を兼ねて熊本駅-博多駅往復が実現しました。
 
 博多駅から地下鉄で天神駅に向かい、映画で出て来た「三越」のある交差点から撮影。
夜になると、ちゃんと「ラーメン屋台」が出現し行列状態です。
 
 桜良の鼻の効き具合が証明されました。
   
  ◇太宰府八幡宮の観光
   
  二人は昼食に憧れの博多ラーメンとホルモン焼きを食べた後、バスで太宰府八幡宮に到着。
 
  参道の一番奥の「寺田屋」で名物の「梅ヶ枝餅」の作り方を見学して
購入した「梅ヶ枝餅」片手に、太宰府八幡宮の太鼓橋を渡ります。

 拝殿。七五三の時期で混んでいます。  手前の梅が「飛梅」。
  拝殿でのやり取り

桜良『何を願ったの? 「彼女の病気が治りますように」でしょ。』
 
 戸惑う春樹に対して、
  
桜良『私は、私の大切な人達の末長い健康を祈っておきました。』
  続いて、おみくじを引きます。

太宰府天満宮では季節によって、その御御籤の台紙の色を変えているようです。
GWに参拝した二人が引いたのは、薄い緑色(楠の葉の色をイメージ)。

 桜良は「大吉」。   「病気 = やがて治る」

 桜良『治らないって言うのにね』と、明るく話し、春樹の「末吉」に対して『勝った♪』と喜ぶ。
   
 ◇博多市内に戻った二人の当日の宿泊地と、翌日の散策場所。そして、映画の終盤でのやり取りなど
  (注)福岡市内の昼の風景写真等はPhotoAC・フリー写真を使用しています。
また、
「桜」の写真と、夜の博多の写真は自分で撮影したものです。
 
  『死ぬまでに、貯金を使い果たすんだ♪』と
「ヒロイン・桜良」が予約した豪華なホテル。
 
ホテル側の手違いでダブルブッキングに
なったため、代替としてスイートルームの提供を
受け同室宿泊となる。
 
 「真実と挑戦」と言う、めくったカードの数字の
大きい方が勝ちで、敗者は勝者からどちらかを
選ぶように要求される。
真実なら、質問に正直に回答する。
挑戦なら、言われたことを実行すると言うゲームを
楽しむ。
 
 ゲームを通してお互いに普段聞き辛い事を
「会話」し、二人は打ち解けていく。
  二人は、博多に戻りホテルに向かいます。  
  翌日、博福であい橋と那珂川沿いの歩道で会話が続く。

悪戯っぽく、桜良は『さては、楽しかったな?』と聞くと、『うん』と、春樹は答える。
桜良は春樹の腹部を突っつく。『僕の膵臓を食べる気?』と春樹。
『きみが、あまりにも素直だったから♪』と桜良。

 二人でまた、夏ごろに旅行する約束を交わし
表題「君の膵臓を たべたい」の核心に迫る、ヒロイン・桜良の思いが告げられる。
 
  一段上の写真の場所を、夜に訪問して撮影したもの。    
右上の写真の人が歩いている場所が二股になっていて、京都・伏見であい橋と同様に「Y字型」になっています。

 分かり辛いですが、左手に分かれる道と右手に進む道があります。
 福博であい橋に続く那珂川沿いの歩道。
 
二段上の写真の様に、今まで死ぬことを明るく笑いながら言い放っていたが
ここで桜良の本音、『私、生きたい。』と言う思いが語られる。
   
  そして、多分何週も経たないうちに、桜良の病状が悪化します。
  旅行を終えて間もなく、ヒロイン桜良の患っていた膵臓の状態が悪化し、入院することになる。
 
簡単に「検査入院」と、春樹に嘘を言っていたが、
 
その後、病室が相部屋から個室に移動させられていた。
 
日に日に体力が落ち、自分の末期を察知した桜良は春樹に電話する。
『病院抜け出して、桜を見に行きたい』
いつもの桜良と違うと察知した春樹は病室を訪れた。
そこで、
桜良『私に生きていてほしい?』
春樹『とても』
桜良は、春樹に必要な人間と認められたことに感激する。

許可なく病院を抜け出すことは無かったが、
所謂最後の「外出許可」が出て、二人は6月でも桜の咲く北海道旅行をする約束をした。
 
自宅に戻った桜良は嬉々として春樹のもとに向かうが・・・
悲劇的な事故に遭遇し、願いは叶わなかった。
  
待ち合わせの途中『退院した私を褒めちぎりなさい♪』と
いつもの通学路から発信したメールで求められ、
最初は「君は凄い等」の少し長めの文案を作るが・・・
思い直して春樹が送った桜良宛の最後のメールは
『君の膵臓をたべたい』だった。
 映画上では、はっきりしないが・・・
ネット上で調べて見ると、
左のメールを桜良は読んでいるらしい。
 とすれば、春樹の気持ちを知ったうえで桜良は
天国へ召されたことになる。
   
  ◆ 幻となった「北海道」の桜観賞旅行
  見に行ったであろう「エゾオオヤマザクラ」
 
  ピンクが濃くて、花と共に葉が出てくるらしい
     上の写真は、 ukaR_jpさんによる写真ACからの写真    
  スイパラで待っていた春樹のメモに有った「スケジュール」
 ①飛行機で釧路空港に行く。  ②花咲線に乗る。 ③カニ飯弁当を食べる。(初めての博多旅行の再現?)

  厚岸駅に向かってエゾオオヤマザクラが咲く子野日(ねのひ)公園に行こうとした可能性が高い
   
  ◆ 12年後に遺書発見
   12年後、同じ高校の教師になっていた春樹は、図書館の取り壊しの為の蔵書整理の最中に・・・
 
待合場所に向かう途中に桜良が高校の図書館に立ち寄った時に書いた桜良から春樹と恭子宛の遺書を見つける。
   
  お互いが自分が持っていない「相手の生き方」に憧れ、尊敬し合い、
「君の爪の垢を煎じて飲みたい」の言葉の代わりに使った言葉が
「君の膵臓をたべたい」だった。
 
二人に贈る、桜の写真 
 
 桜良は、春樹の中で生きる。毎年毎年・・・。そう願う。  ※作者が表には出していないが、名前の付け方から想像
   
 自分の孫の様な二人の物語。余りにも切なすぎるので、せめてもの気持ちで上の写真を載せました。
桜好きの自分、来シーズンから桜を見るたびにこの物語を思い出すのだろうなぁ。