■ 山形蔵王 樹氷と霧氷 その1(樹氷)     その2(霧氷)
今年も樹氷観察に行って見ましたが残念〜っ。 麓の青空に期待したのですが上はやはり濃いガス
と、強い風。すっきり、くっきりとは行きません。 そして、何よりも氷点下15℃の世界。カメラを持つ手の感覚が無くなってしまいます。
 諦めて、早々に退散です。
樹氷は宮城県側の方にも発生しますが、観光はロープウェイ施設が完備している山形側(蔵王スキー場)のほうが一般には向きます。
そもそも、『樹氷』って何だぁ!
樹氷は、
東北地方の奥羽山脈の一部の山域(八甲田山、八幡平、蔵王連峰、吾妻山)の亜高山地帯にしか確認されていないそうです。
東北地方以外の方も、『樹氷』写真はご覧になったことが有るとは思いますが、写真右上のように、単に雪が樹木に積もってできるものでは
有りません。 雲の中の水滴が氷となって枝葉に着いて、そこに雪と混じって段々大きく成長していくものです。

樹氷は次のような、特殊な条件の元で出来ます。
1.「アオモリトドマツ」などの着氷と着雪の起こりやすい常緑針葉樹があること。(ブナなどの落葉広葉樹では氷や雪がつきにくい)
2.着氷と着雪のもとになる、「過冷却水滴」(下記)と雪片が多量にあり、常に一定方向の強風と低温で運ばれてくること。(風向が一定しないと、
「エビのしっぽ」は成長しない。気温が高いと雪が解けてしまうし、また低すぎても雪がつきにくい)
3.積雪が適量であること。(雪が多すぎると、「アオモリトドマツ」は埋没する。また少なければ、当然樹氷はできない。なお、蔵王の樹氷原の
積雪の深さは、平年で2〜3m程度である)


蔵王の冬の気象  <上の左の写真参照、映り込みがあり見難いですがお許し下さい>
シベリアからの北西の季節風は、日本海の対馬暖流から多くの水蒸気をもらい雪雲をつくる。雪雲は朝日連峰で上昇して多量の雪を降らせる。
雪雲は山形盆地を通り、再び蔵王連峰で上昇して冷却されるが、先に朝日連峰で雪の核になる物質を使っているので、直ぐ雪の結晶に成り辛く
0℃以下でも凍らない「過冷却水滴」になり、雪と交じり合った状態になる。 これは、物(この場合は樹木)に着くと直ぐ氷結するそうです。
蔵王の1〜2月頃は快晴の日が少なく、風向は北西から西を示し、平均風速10〜15m/s、平均温度-10〜-12℃の吹雪の世界。
樹氷はこうした気象条件の中で成長していくと言われています。   
 この樹氷は、左の顔が「ガメラ(古い? 亀怪獣)」、右がウルトラマンの様に見えませんか? 強い風に立ち向かっている様に見えます。
 こちらの樹氷は、親子が何か談話しているように見えますが。
 こちらの樹氷は、白熊さんとニホンザルのツーショット?