■ 山寺(立石寺)その1   山形県山形市山寺
 1689年新暦7月13日、山寺を訪ねる。山形藩の領地に立石寺という山寺がある。慈覚大師が開かれた寺で、特
別にしいーんと静かなところである。一度見ておくべきだと人が勧めるものだから立ち寄る。山上の堂に登る。岩に
巌を重ねて、それが山となって、松や柏は樹齢を重ねて、土石も年齢を重ねて、古びて苔が滑らかに覆って、岩の
上の建物は全て扉を閉じて、何も音が聞こえない。崖の周りを回り、岩を這うようにして仏閣を拝み、素晴らしい情景
は静かにひっそりとして心が澄み切っていくばかりに思われた。

       閑さや岩にしみ入る蝉の声
仙台から西に約45km、JR仙山線(仙台−山形)の山寺駅の目の前にそびえ立つ岩山が「山寺=立石寺」です。
右の写真の右手「V字」に切れているところの左側に開山堂・五大堂がかすかに見えます。「案内図の上部建造
物群」はここに有ります。(ややこしいですが、案内図は右手からの鳥瞰図、写真は左手から見ています)
案内図の右下、根本中堂の入口。 根本中堂
根本中堂から中に進むと、「閑さや…」の芭蕉句碑があります。その近くに芭蕉と曾良の像が有ります。
鐘楼と念仏堂を右手に見ながら、いよいよ山門をくぐり山の上までの急な階段を登る事にしましょう。
階段は、九十九折に岩肌を見ながら杉木立の中を進んでいきます。
長い階段に、時々休みながら進みます。3分の2ほど登ったところに「せみ塚」と呼ばれる塚があります(右の写真
の右上の塚)。芭蕉が「閑さや…」の句を読んで、ここに埋めたところと言われています。ここで名物のコンニャクで
一休み。
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