蔵王連峰の コマクサ
 宮城・山形県に跨る蔵王連峰。宮城県側から山岳道路エコーラインを登ると山頂手前の「駒草平」に出ます。
御釜のある五色岳や左手山岳道路山頂の刈田岳を背景に広がる一帯は名前の通りコマクサの群生地です
柵で保護されていますので望遠での撮影になります
エコーラインから有料道路ハイラインを登ると刈田岳山頂に到着です。レストハウスから少し歩くと目の前に「御釜」の
エメラルドグリーンの美しい景観が広がってきます。
 上の写真の左上(下の写真の右手上)、稜線・馬の背を歩き熊野岳の手前(俗に御釜の上と言っている)には、コマ
クサの群生地があります。 今回はガスが巻いていたのと疲れ気味だったのでサボってレストハウス近辺での撮影で
す。 砂礫の中のハイマツやコケモモ等が生えている近くに良く見るとコマクサが散らばって咲いています。
 コマクサは、北海道及び本州北部・中部の高山の低木帯以上の砂礫地に植生し他の草とあまり混生しない(単独で
生えている)。ケシ科ケマンソウ属、花期:7−8月で日本特産。
名前の由来はその花姿が馬(駒)の顔に似ていることから付けられた物というのが一般的であるが、木曾の御岳の麓
に住む娘・「おこまさん」が病に罹り母親がお告げによりコマクサを煎じて与えた処回復したとの伝説からきているとも
言われているようです。
煎じ薬はとても苦く、一種の軽麻酔剤が主成分なので一時押さえには効き目が有ったと言われています。明治以降も
「お百草」と重宝されて乱獲され、ほぼ絶滅状態になって採取出来なくなり他の薬草が代りになりやっと「薬」の対象か
ら外され「山の花の女王」として生き延びているとのことです。
これは数株集まったのでしょうが見事です。 (撮影 H16.7.4)